死に戻り皇子は最愛の弟皇子のためにループを止める/切江真琴・石田惠美

4.5

あらすじ

夏の宴席の最中、皇子たちが暗殺されてしまった! 
西胡人の血を引く美貌の第二皇子・太鳳も、一連の事件で死んだはずだった。
しかし気づけば宴席前日まで時を遡っており、犯人を見つけ兄弟皇子たちを救うため、死に戻りを繰り返すことに。
皇子たちの中でも特に意識してしまうのは、幼い頃共に暮らした第三皇子の龍生。
自分の気持ちに反して今は敵対関係にあるが、龍生は昔から変わらぬ熱い眼差しをどの世界でも太鳳へ向けてきて……? 
弟皇子×兄皇子、共に運命を越える中華スペクタクルファンタジー!

https://www.cmoa.jp/title/1101430812/

書籍情報

出版社:笠倉出版社
掲載誌・レーベル:CROSSNOVELS
電子版発売日:2024年09月10日
紙の本の発売:2024年09月10日
購入:コミックシーモア


『貴方をお慕いしております。心から』

物心がつく前に始まっていた蜜月と
無情な大人の事情で訪れた破局。

疎遠になっても変わらぬ思い、
“繰り返す”中で決まった心を
与えられた七つと一つの命を賭して。


哥哥にいさま。私も共に』

⋆献身一途な異母弟x情深異母兄⋆
掴む、愛する者との「幸せ」。

感想

コメディ調のお話が多いイメージの切江先生、
今回はタイムループ系中華BL
中華BLって何となく重たい印象を感じる上に
“死に戻り”なので何度も死がある辛いお話、
なんだけど…
龍生ロンシェン太鳳タイフォンへの愛が明白かつ揺るぎなかったので
個人的にはそこまで不安になることもなく。

ループする中で少しずつ解っていく
事件の真相やそれに連なる人々の背景が
何ともドロドロしていたけど、
そういったしがらみが原因で
否応なく引き離されてしまった2人の心が
再び繋がっていく過程、っていうのか
ずっとずっと想い合っていた気持ちが
やっと結ばれるまでの過程っていうのか。
それが、もどかし甘くって最高でした♡


不憫すぎる生い立ちの龍生ロンシェン
“貰い受けた”、と
“俺の物”、だと
ハッキリと告げる太鳳タイフォンの漢気がすっごく好き!
太鳳タイフォン母の懐の深さと
宇井ユージン青琴セイキンの忠誠心への安心感はすごくて
オネエ伯父の沈清シェンチンだって
いろいろあったけど悪い人じゃない。
全ての元凶というか
救いようのない毒親への制裁もしっかりあり、
諸々殺伐としていながらも
切江先生らしい優しい世界がちゃんと❀

中華BL特有の名前が読めない問題は今回ももちろんありましたが、半分くらい読み進めた頃には何とか読めるようになっていたので全然おっけー◎
石田先生の美麗なイラストと共に、
じっくりゆっくりと読むことができて大満足です♡


描き下ろし・各特典

特別版SS:オネエ伯父の過去とその後の恋事情。


まとめ

・守るための拒絶
・本音の本音
・いつも、どの世界でも


最後まで読んで頂きありがとうございました!(ㅅ´³`)❥❥

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